2005年10月16日
「自己PR」の落とし穴
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前回→「失敗」は「成功」に勝てるのか?
>企業面接で、ライバル達は次々と自慢の経験・実績を語っていく。
>しかし私は、スゴイ実績がないにもかかわらず、自信を深めていった。
(続き)
「大学院で社会福祉の勉強をしていました。特に老人ホームで…」
「募金活動をするため、独自に組織を立ち上げました。」
「交換留学をキッカケにして、その後は海外によく出かけて…」
私以外の3人は、やはりすごい経験をドンドン話していきます。
面接官も慣れているようで、うまく質問をして話を引き出していきます。
「やっぱみんなスゴイなぁ。」
私も思わず感心して聞き入っていました。
ところが・・・
(面接官)
「では、募金活動をしていく中で、どんな苦労がありましたか。」
(就活生)
「えー、いろいろありました。人の問題とか。あ、特に先輩なんか。」
(面接官)
「それはどんなことでしたか。」
(就活生)
「それはですね、その、僕が言っても動いてくれない時とか。
まあつまり、やるって言ったのに動いてくれない人がいることです。」
(面接官)
「その時あなたは、どうしましたか。」
(就活生)
「しばらく時間をおいてから、また頼んで、やってもらいました。」
・・・
このやり取りは、募金活動の独自組織を立ち上げた就活生のものです。
彼の活動の始まりは、とても素晴らしいものです。
募金をするときのイイ気分が伝えたくて、もっと世の中に広めようと、
仲間達に呼びかけて、自分で募金組織を作ってしまったのです。
そして募金の素晴らしさを、次々と話してくれるのです。
滑り出しも順調で、ドンドンと話をしてくれます。
しかし、話が「失敗」のことになると、急に止まってしまうのです。
(就活生)
「・・・というわけで、募金は素晴らしいものなのですよ。」
(面接官)
「なるほど。では、一番の失敗と言ったら、どんなことがありますか。」
(就活生)
「え? えー、っと、たくさんあります。募金をする活動場所の許可
を取ったりとか、協力してくれる人を探すとか、活動日程とか…」
(面接官)
「その中で一番の失敗と言ったら?」
(就活生)
「うーん、仲間探し…でした。いや、失敗したことはあんまり覚えて
いなくて、募金の呼びかけや、終わったあとに絆が深まったとか、
そういった楽しさが、やっぱり一番覚えています。」
(面接官)
「そこまで好きなら、コンビニ等ではいつも募金をしているのですか。」
(就活生)
「えっ…!? いや、そこまではしてないですけど、とにかく募金を
呼びかけるのは、自信を持ってやってきました。」
・・・
あなたはこのやり取りを読んで、どう感じましたか?
実はこの話の進み方って、スゴイ経験をした人に結構多いんですよ。
一生懸命に自分がやってきたこと、スゴかったことを伝えようとする。
それで、成功したことや、嬉しかったことをひたすら喋ってしまう。
たぶん皆、「自己PR」=「成功体験」って考えてるんでしょう。
でも、面接官の質問をよく思い出してみると、ちょっと方向性が違う。
確かに、成功体験も聞いてくるけど、「失敗」も聞きたがってる。
絶対に「失敗して、その時どうした」を聞き出そうとしてくるんです。
内定者として企業研修を受けている、今だから分かるのですが、
企業は「成功した」人に、あまり価値を置いていない。
むしろ、「失敗から学んで、成功に進んでいく」社員を求めてる。
だって、
成功の数より、失敗の数のほうが明らかに多いですから。
エジソンの逸話を思い出すとイイかも知れませんね。
電球発明のとき、エジソンは9999回失敗して、1万回目に成功した。
それで記者達は、エジソンがどうして努力を続けられたのか聞いた。
すると、エジソンはこう答えた。
「私は一度も失敗などした覚えはない。
9999通りの、うまくいかない方法を発見しただけだ。」
(続き→もがく人。伝わる話。)
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